入梅


 四国地方が入梅だという。なんだかえれぇ早いような気がするね。だって、まだ五月だよ?

ということは、これからバシャバシャ雨が降る。しかも暖かい雨が・・・これは良い事だ?

四国の水がめと呼ばれるサメウラダムは、高知県のレイホク(嶺北)というところにある。 吉野川(四国三郎)は愛媛県と高知県の分水嶺、瓶が森に源頭を持ち、白猪谷の清冽な流れを長沢ダムで受け止める。

ダムから下流では幾つもの支流を集めてサメウラダムに再集結する。この巨大ダムからさらに下流にも多くの支流が参加して、徳島県の池田ダムに至る。ここから70kmかな、もっとかもしれないが支流を加えつつ徳島市中心部を通って海に出る。支流の数がいくつあるのか知らないが、おそらく200を越えるのではと思う。

愛媛県、高知県に大雨が降れば、サメウラはすぐ一杯になるから、香川など貯水能力の無い県にとってはサメウラさま、様なのである。

で、今日も吉野川の支流のそのまた支流のさらに支流へと、毛細血管を辿るようにして釣りに行く。

 この渓はオイラが一番好きな場所

今日は、丁度良い水量だ。そろそろチャラ瀬にアマゴが出ているかもしれない。

ここから奥へ、奥へと進んでいくのだ。なんとも美しいぢゃないか・・・

なんだか、ジーンとくるものがある。水の流れる音。カワガラスのなき声。風の香りと微かな風きり音。それに時折、何の音かわからないけど懐かしい音が聞こえてくる。

この大岩の手前で今日の一尾が掛かった。けっして大きくないけれど、綺麗なアマゴだった。

 この谷のアマゴは小型ばかり。リリース!!

ここは魚釣りに来るよりも、川歩きを兼ねたピクニックや、スケッチをする方が良いように思った。次回来るときは、絵を描くのが好きな友人を誘ってやろう。

絵が描けたら、抹茶などを野点で楽しむなんてのも最高だろうね。飯盒炊飯もきっと良い。だんだんキャンプみたいになってきた。

午前中はこの谷で遊んだので、午後はもっと小さい谷を目指す。

ここは隠し谷だ。でも水は最高に美しい。昨日までの雨で笹にごり。これで釣れなきゃウソだろ。

ここも上がってくるのは小型ばかりだった。隠していてもバレてるんだなぁ。しかし、魚はちっちゃくても渓の水の綺麗さは超弩級だから、立派な谷だ。

この流れの良さをご覧あれ。左手の岩は木目金のような模様をしている。中央の流れの下には幾つもの岩が透けて見えている。こういうところぢゃ無いとな!

今日は豊かな釣りだった。帰宅途中の本流も、また別の支流もいずれも喩えようもなく美しく、これからの梅雨でさらに磨きが掛かると思う。

本当に四国の渓は美しいと初めて思った、銀次郎でした。

 


2008年06月01日 日曜日

 

 

   
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