Special Training


夕べはちょいとやり過ぎた・・・M M コンビと近場の飲み屋でぐびぐびやってしまった。今日はもう一組のKYコンビも祖谷川で爆釣だったとのレポートがすでにM M コンビの探りで判明していた。どうも、M M コンビは情報タワーのような存在で、直ちに情報を収集しているようだ。

<<銀次郎の隠れ家 「福」>>

飲り始めて、少し時間が経ったとき I さんから電話が入る。 今日は海部川釣行が終わって、今帰宅途中だとのこと。で、明日行かないか?というお誘いだ。こういう有難いお話なら、一も二も無く飛びつくのが爺Gの特徴で、これはどういうわけか昔から変わらない。

M M コンビは相変わらず豪快にやる。最初はかる〜く ビアで乾杯。私が1杯生ビアを飲む間に、M M コンビはそれぞれ二杯目に手が掛かっている。こうやられてはいかん!酒に切り替えようではないかぁ。

で、ヌルイ燗酒2合徳利に切り替えた。 I さんとの約束時間はいつもの場所で朝7時とした。しかし、酒が進むうちに、どうも自信がなくなってきたので、途中で I さんに電話する。

「申し訳ないんですが、朝は8時にしてくれませんか?」

「ええ、構いませんよ。」といつもの鷹揚な返事を貰った。

さぁ、こうなりゃ、徹底的にいくぞ。掛かってきなさい!気合が入った。最初はスズキやヒラメの薄造りとかアボガドサラダなどといったあっさり系でやってたが、M M コンビは武闘派だ。

コッテリしたものが食べたいなどとノタマウではないか!「マスターっ! コッテリしたもの作ってくれい・・・」すき焼き風の煮物と、何かもう一品コッテリしたのが出て来たが、もう一品が何だったのか覚えてない。

あらかた食い物を片付けて、お開きになり、M M コンビは解消。 M 1とうどんでも食おうということで、またぞろ近くの饂飩やへよろよろと転がり込む。ビン・ビールで打ち上げの乾杯。


朝はメマイがした。兎に角、8時までには約束の場所へ駆けつけないと、今後のお付き合いが問題だ。7時59分に駆けつけ成功。もう I さんは到着して、チャクチャクと準備している。

「おはようございます本日もよろしくお願いします。」取り敢えず、挨拶。どこへ行くとも無く、車は走り出した。

「こないだのところにしますか、それともべつのところへ?」

「別のところにしますかねぇ・・・」と爺G。

吉野川支流をどんどん上がっていく。

「ここいらでどうですかねぇ?」と I さん。「・・・・・」と爺G。

なんだか目が回って調子が悪いのである。車酔いみたいな、そうでもないような。足元がふらつく。

「折角来たんだから竿だしてみましょうよ。ここは大物がいるんですよ」と I さん。「さうですなぁ・・・・」と爺G。

いやいやながら支度するというのも、久しぶりな感じだ。年は取りたくねぇもんだ。っていうか夕べのがズシンと利いているのだ。深酒して釣りに行ってはいけないと、とある掲示板に書かれていた。まことに名言だ。

今日は危ないかもしれないという嫌な予感がする。

ウェーダーを履いて、山道を下るとだんだんと力が入ってきたが、まだまだ調子悪い。大きな淵に仕掛けを流すが、魚信は無かった。ここから遡行が始まった。ちょっといくと、支流への入り口となってここで I さんと別れて、私は左の支流へ入っていった。

この出合いの落ち込みで、チビアマゴが掛かる。右本流へ上がっていった I さんが何か叫ぶのが聞こえたような気がして、振り返るとアマゴが躍っているのが見えた。いいなぁ・・・・とカメラに収めた。

 I さんはテンカラ師だ。軽快に釣り上がっているようで、20cmくらいのアマゴが手元で跳ねていた。

こうしてちゃいけない。オイラも頑張って行こう。と気合は入れるのだが、足元が覚束ないので、慎重に岩を越えていく。とうとう、こんな淵が前途に広がって、ここを越えるのが今日のオイラには無理なような気がして、右岸へ一旦退却した。

右側が絶壁で巻けない。川を泳ぐ勇気はない。さすれば左側の岩を越えていくしかないのだが、その先にまた深い淵と岸壁が見えた。おそらく、この先には大物が居るに違いないと思えたが・・・・・

道路へ出てから、しばらくテクテクと道を行く。しばらく行ってから渓へ戻った。しばらく釣り上がるが、さっぱりで、とうとう50m先には大きな堰堤が姿を現した。このあたりからポツポツと当たりが出始めて、堰堤の少し手前の低い堤で、それらしいのが掛かった。

気がつくともう、昼に近い。そろそろ、I さんと合流しないと・・・・で、ここで午前の納竿とした。

左手の手袋を忘れて、右用の手袋を裏返して使いました(・・・・)。

なんだかあちこちに釣り人の停めた車があるなぁ・・・・と思ううちに上流から人が降りてきた。

5尾ほど釣れたが小さいと嘆いていた。そうだよなぁ。そんなに大きな魚が何処にでも居るわけないもんな。

 I さんは用意周到だ。昼飯用のパンを買ってきてくれた。ありがたく分けてもらいました。となると、言うことを聞かないわけにはいきません。ゆっくり昼飯を頂いて、やっとタバコが吸える気分に回復しました。

で、午後からはテンカラ特訓となりました。どこを歩いているのか爺Gには全く判りませんが、兎に角とある民家の脇から入渓です。

やたらと細い流れなのだが、岩がキツイ。そこを I さんはホイホイ勢いを付けて跳ね飛ぶように上流へと遡行する。 I さんの水で濡れた足跡にしがみつくようにして、よじ登ってはまた、水に戻り、再び別の岩によじ登るようなことをしないと、遡行できない。 I さんは跳ぶが、爺Gは、這い上がったり、下ったりしてついていく。

とうとう、大堰堤に突き当たった。そこまで何度も指導を受けながら、テンカラ竿を振るがヒットしない。時折魚が反応していると言うが、自分には見えない世界だ。

堰堤では、なんとあちこちで、アマゴがジャンプしている。大きな堰堤なので流れの筋がいくつもある。沈み岩もあって、なかなか複雑な環境になっているようだ。 I さんは、何処に魚がついているか、手に取るようにわかっているようで、あそこから流せばそこで喰うはずだ!と実に正確な予測に基づいて釣りをしている。自分にはそこまでは、到底判らない。

そうこうしているうちに、気の毒な魚もいるもので、とうとう、爺の竿にもアマゴがヒット!!テンカラ初アマゴだぁ〜。

ちょっと振って見せてよ!と、 Iさんに頼む。途端に、20cmちょいのアマゴが毛鉤を咥えたのである。こりゃ、凄いわと感心してしまった。

本当に今日は勉強になりました。しかし、こうして甘えてばかりでは弱い爺になってしまうと大反省した一日でした。それにしても、釣行前の深酒は厳禁です。おちまい。


 

 

 

   
  銀次郎釣り話

 

   
   
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