テンカラ釣りと・・・


テンカラのお誘いを受けた。I さんはテンカラ歴30年のベテランだ。朝はゆっくりで8時に待ち合わせ。テンカラも一昔前は馬素(バス)といって、馬の尻尾の毛を先に行くほど細くなるようにムチ状に撚ったものを道糸として用意したそうだが、最近はレベル・ラインの3号〜4.5号を道糸にし、ハリスもフロロの1号〜0.6号を使うのだそうだ。

毛鉤は季節によって、川虫みたいなのから陸生昆虫を模したものを使う。でも、フライフィッシングのような懲り方はせず、ハリは10〜12号のものにパラリとハックル(羽根毛)を巻いたものならなんでも良いらしい。

色も白でも黒でも茶でもよろしいとか。

元来、毛鉤による釣りは木曾地方の職漁師達の手法だそうだから、本当は手返しの良い効率的な釣法な筈だが、魚が沢山泳いでいた昔の渓流での話で、養殖アマゴの放流を前提とした釣りとなった現在では数を釣るには問題がある釣法なのかもしれない。

東京は渋谷駅のそば、明治通り沿いにサンスイ渓流館という釣具屋があって、そこの支配人のお話では水温が8度を越えればテンカラOKださうだから、暖かくなれば楽しめるのだと思う。

本日は、土器川でキャスティングの練習をしたあと、アマゴのヒット感を体得するという、密度のこぉ〜いカリキュラムが組まれていた。これはI さんの極秘トレーニング・マップによるものだ。

有難い限りぢゃないか?

で、早速、Doki Riverへ向けてしゅっぱ〜つ。かなり上流へ行ってから車を止めて、ま、一応ウェーダーに履き替える。これでぐ=んと気合が入った。 I さんのご指導のもと、必死になってキャスティングだ。しかしどうも旨く飛ばない。去年やったときはもっとうまく行ったと思うのだが・・・

とある流れで、バチッツと魚が掛かった!!おお、アカマツだ。やはり何処まで行ってもおいらの魚はアカマツか・・・と、また掛かったぞ。Akamatsu Again!!

I さんが、ほう〜いとキャストすると、今度は、な〜んとアマゴが掛かった。さすがやなぁ。

キャスティングはバックキャスト、つまり後ろへラインを伸ばすのと、伸びきるのを待ってフォア・キャストへ移るタイミングが難しい。うまく飛ぶときは、ラインが先に出て、その先へスルスルと毛鉤が伸びていくような形になる。

I さんのタックルは中通し。手元に小さな自製のリールがついていて、振りながらどんどんラインを伸ばしていくことが出来るという優れものだ。取り込みのときは、ラインを手元で手繰れば良い。まるでフライフィッシングを見ているような錯覚を覚える。

さあ、これで手ほどきは完了と言うわけで、阿讃の渓を目指す。な〜んと本日はここで放流があるということになってるんだとか。放流魚を相手にテンカラだ。

見覚えのある渓だ。自分も一度は来たことがあるぞ。この渓の中ごろに商店がありおばちゃんに聞いた。

「今日は放流するんですか?」・・・I さん

「いやぁ?聞ぃとらんぜぇ〜。」・・・おばさん

「ええっ!!」・・・I さん

っま、いっか。折角きたんだからと、この渓でサオを出してみる。I さんはテンカラだ。オイラはミミズだ。

天気は良いし、風もない。これでアマゴが居て、テンカラで釣れれば楽しいだろうなぁ。桜ももうすぐだ。

ここでもAkamatsuの歓迎を受けたginjiroでした。

それなら、貞光川へ行こうかということになったが、今晩は飲み会が6時からあるので、それまでには帰宅しなければならない。てなわけで、またぞろ近場の渓を目指す。

ここではI さんと別れて、自分は上流を目指す。工事現場からしばらく上に行ってからアマゴが出始めて、5尾ほど釣れた。ここは余り人が入っているのを見たことが無いから、普通の釣り人には魅力が無いんだろうな。

爺にはこんなところが気楽でいいと思う。これからはテンカラも真面目にやりたいと思うようになったのが収穫だ。


 

   
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