久しぶりの四季美谷


膝の痛みもあって、釣行も億劫になっていたが6月はじめには行こうと決めていた四季美谷であった。場所は徳島県旧木沢村。今は那賀町になったのかな?一人旅ではないので勝手な行動は出来ない。同行したのは囲碁仲間のY氏だ。釣りはやらない。高松市内から空港通り193号線を南下して1時間で吉野川のほとりへ出る。川沿いに東行して、山川町から美郷へ入る。この辺りは蛍の里とか言って町おこしを盛んに行っている。川田川の中流域だが、鉱山毒が流れて魚はカワムツくらいのものだ。

ここから倉羅峠を目指す。細い道を通って集落を幾つか抜ける。こんなところに住む人は不便だろうと思うが、慣れれば都に違いない。倉羅峠を下り神山町へ入る。ここからR439で鮎喰川経由で剣山へ分岐する道もある。神山の小さな村落、川又を右手に折れれば、目指す土須峠だ。このルートはごく一部を除くと狭い林道級の道。国道193号線の成れの果ての感がある。神通谷川に沿って道は登っている。上流部はアマゴが棲んでいそうだ。人家も少ない。この川の支流、大中尾谷川沿いに進路を取ると険しい登り道を経て、雲早トンネルへたどり着く。トンネルの出口に直交する形で、かの有名な剣山スーパー林道が走っている。全長90kmにも及ぶダートだ。雲早トンネルで土須峠越えとなる。標高は1,000m。ここまでは神山町、ここからが木沢村だ。

雲早トンネルを少し下ると、沢谷川の支流、釜ケ谷川の源流部へ出る。道路わきから渓へ入れるが、道に近いので果たして渓魚がお出迎えくださるか疑問だ。ここから350mほど下に美しい大釜の滝がある。落差20m近い素晴らしい滝だ。

<大釜の滝>

<滝百選の一つ>

滝を囲む岩肌は苔むして、山からの恵みの水が滴っていた。

<瞬間一滴!>

滝壷からの流れ出しに魚影があるかと目を凝らしたが確認できなかった!!

この滝の下流を鋭くUターンして、沢谷川沿いに道が下っていく。Uターンするポイントを左に入っていくと、妖谷、菊千代谷へのルートとなる。ここは何人もの死人が出た谷である。

沢谷川のアマゴは日本一だと評判だが、この前の台風の爪あとは凄まじく、巨岩が川の中に折り重なっている。けなげなアマゴは果たして生き残ることができたであろうか?この川で釣りをするには、大岩を次々に乗り越える危険性から逃れることは出来ない。びっくりしたり、がっかりしたりしながら沢谷を下っていくと、これまたびっくりの滝、大轟の滝へ出る。

<大轟の滝>

 

この滝は下から見ても4段くらいあり脇道を上がっていくと、上にさらに4段ほどの滝が連続している。

<滝の奥には不気味な洞が口を開けていた>

<マイナスイオンを吸い込むY氏>

ここへは比較的容易に入れるので竿は出せると思うが、このあたり一帯は前の大釜の滝を含めて禁漁区のはずだ。標高は450m。

滝を下がると間もなく、坂州木頭川との出合いを右折して目的地の四季美谷温泉へ到着だ。

坂州木頭川では勘場谷川へ入ろうと決めていたのだが、林道が閉鎖されていて、釣行は不可能と見た。やむなく、やや下流の本流で竿を出したが、アマゴは1尾のみ。夕刻、坂州木頭川の下流、名古の瀬のバス停脇から入渓して、型の良いアマゴがこれまた1尾釣れた。四季美谷の温泉から入渓したらウグイ2尾とアマゴ2尾が釣れた。子鮎が川の中で銀鱗をきらめかせて遊んでいる。今度は時間をたっぷり取って、槍戸川の上流域を釣りたいと思う。

Y氏は風呂に入ったり、寝たり起きたり読書したりで、すっかり疲れを取ることが出来たようだった。

久しぶりの四季美谷だが、いかんせん遠い。高松からだとゆっくり走って3時間半ほどだろうか・・・距離は短いのだが、道が悪い。精神的には海部川へ行くほうが楽なような気がするから困ったものだ。


Sunday, 2006-06-04

 

 

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