-あまご釣り・・・その2-


4つに分かれた島国を橋で結んで、物流の合理化を図ることは国の基本政策として認められるところである。

架橋は基本的に国道としての機能道である。

従ってその使用にあたり原則、日本国民であれば無料であるのが当然の権利だ。

国道20号線やら1号線を有料化するといえば、アホかっ!と一喝されるだろう。

その国道を禁止的な高額有料道路として運用することは、国土法違反の疑いさえある。

この議論は別の機会に譲るとして、高額有料道路を通って、鳥取県の人形峠に近い吉井川上流へ囲碁合宿を兼ねた釣行に出掛けた。

瀬戸大橋へ坂出市から入り、山陽道、岡山道、中国縦貫道と乗り継いで、院庄で降りるまで1時間半を要しない。

そこから北上しても、目的の民宿まで2時間弱とは近い。道路利用料がタダなら毎日でも通うぞ!!

目的地奥津温泉は、その昔、小津安二郎監督による映画、”秋津温泉”として紹介された由緒ある温泉地。

源泉は38.8℃の弱アルカリ泉と宿の案内に書いてあった。

なるほど、湯はぬるめだが、肌にぬめりを与える透明な良泉だ。

川沿いの宿の2階。

ヨシズ越しに吉井川で鮎を釣る人が目立つ。

派手なフィッシング・ウエアとやらを着込み、物干し竿より長い鮎竿を持って、病気に弱い鮎を釣るのは、恥ずかしさが漂うではないか?



我らは碁打ちだ。魚釣りより囲碁合宿だと言うわけで、常連4名の総当りリーグ戦を開始した。

碁の内容はともかく、集まって囲碁三昧の時間を持つということが大事だ。

ちょっと離れた場所へ行き、日常を忘れて囲碁を打つ。

川沿いの温泉宿を選ぶのは、もちろん魚釣りが出来るし、疲れたら温泉で休めるというのが最大の理由。

夜の宴会で乱れるのが、もっとも楽しい。

こういうときは大抵、わざと酒を余分に飲むことにしている。

ワケが分からなくなる直前まで飲むのが、楽しいのである。

好き勝手なことをホザいては酒席のサカナになるのも粋なものだ。


右端の皿は我らが自ら釣った川魚を宿の主人に頼んで料理してもらったもの。

友達との関係といふものは、それなりにむづかしいものがある。

しかし齢60にもなれば、淡きこと水の如き付き合いが出来れば、それを超える関係を求めるのは贅沢だ。

酒を飲んでも、碁は益々打ちたくなるから妙なものだ。

別に勝ちたいと思って打つものでもなく、ただボンヤリと白黒並んだモヨウを眺めるのが楽しいのかも・・・

画面後方でも、なにやら必死の姿で、考え込んでいるようだ。

明けて翌朝、早く起きて、サカナ釣りに興じたが釣果はイマイチ、日光の手前だ。

昼前、再度前日の川へ戻って釣りに挑戦。

やっとのことで、美しいアマゴを掛けた。

自分にとっては最高のアマゴだが、名人級の方からは笑われるに違いない。


 June23/2004

   
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