-何とか無くして、何とか無し!!-


選挙公約というのか、なんというのか勝手だが、どうも釈然としないことがある。

構造改革なくして・・・何が無いんだったっけ?景気回復、経済活性化が最も大切である!!雇用機会を産出して失業者をなくすことが急務であ〜る!!経済成長を取り戻せ!!

これって、おかしいんぢゃねぇの?出来もしねぇことばっかり並べ立てているが、出来ないことについての責任なんか、政治家が取る訳ないのに、平気でこんなことを言い募るのは、やっぱ政治家ってのは頭がおかしい人種だとしか言いようがない。

まっとうな景気回復って何によってもたらされるのか?んなもん、へっぽこ政治家ががちゃがちゃやったくらいで実現できっこねぇよ。正しい景気回復は経済論理から言って、国際競争力のある製品を製造することによって外貨を稼ぎ出すことによってしか、もたらされないと思うんだね。

だけど、昭和30年代ならいざ知らず、あれから50年近く経った現在では、日本だけが国際的な優位に立てるような製品を継続的に生産できるはずが無い。競争力のある製品を開発するための技術力、資本、コストを圧迫しない廉価な労働力などいずれを取っても世界一流とは言い難い。そんなバックグラウンドでどうやって経済回復してみせるというのか。

アメリカがおかしいのはモチのロンでげす。クリントンの頃から、右肩上がりの経済成長をして強いアメリカを維持するんだぁ!と言って吼えていた。あれほど資源のあるアメリカでさえ、右肩上がりの成長なんてそうそう長続きするわけも無く、クリントンが溜め込んだ金をブッシュが藪の中に捨ててしまって、再び双子の赤字からアメリカ発全世界経済破綻が起きそうだなんて言われている。

ブッシュが大統領選挙に勝利したとたん、アメリカを始めとする自由主義経済が破綻する可能性が無いとは言えない。

”右肩上がり”だなんて言う人間は信頼できない。理由は二つあって、まず、一国だけが、あるいは一国の経済的同盟国だけが右肩上がりに成長するとはどういうことかといえば、同じquantityだけ右肩下がりになる国家群を生じせしめるということである。そういう状況になっても構わないと吼えているわけで、一方で世界経済がグロールバル化する中で・・・・なんて言っておきながら、利益追求ということになると全く、グローバルな視点を欠く。そういう言い方をする政治家というのは、おそらく、誰のために政治をしているかというと、自分のためにだけ政治家として生きているのだろう。国家/国民の利益を優先する価値観はもっていないと思う。そういう人々は政治家とは呼ぶべきではないのだが。

もうひとつの理由は、そんなに右肩上がりの経済発展をして、儲かった金を何に使うのか?というビジョンが無いことだ。政治家でなくても、大金を掴んだ人間は、その金をどう使っていますかね?自己の欲望、しかもかなり低レベルの欲望を満たすために使うことが殆どではないでしょうか?

要するに、金持ちになる資格があるのか?と問われている訳です。ロクなことに金使えんモンが、金持ちになりたい!右肩上がりだ!なんてみっともないこと言うんぢゃねぇ!!って言いたい。政治家にも国民にも精神的な気高さが必要だと思う。共産主義が崩壊してからの民主主義に求められる要素はこれでしょう。

翻ってブータンという小さな国を見て欲しいと思います。ブータン国王はGNPは追求していません。彼が掲げているのはGNH(General National Happiness)だという。つまり国民にとっての幸せを追求するのが国王としての責任だと言うのです。まあ、国民の幸せとはどういう状態を言うのかと定義すると、これまた時代と社会環境、情報交流環境、世界の状況など多くの変数で構成される複雑な関数になってしまって、具体に何がどうなれば幸せか?とはいえないのでしょうが。

しかし、それにしても拝金主義的なものを目指さないという一点だけでも今の民主主義国家群より、恥ずかしくないと思いませんか?


 

 

 

 

   
 

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