-メバルの打ち出し2匹-


ちょいと、真面目に彫金というものに取り組まなければいかん!とにわかに思い立ったが吉日だ。

大先生のようなお魚は非常に難しいものがあるが、銀次郎としてもそろそろ挑戦してみなければなるまい。

今回はメバル・プロジェクトをスタートさせた。

魚釣りにはハマっていても、海の魚となると、なじみが薄い。

とりあえず、インターネットであちこちと魚の画像を探ることにした。

 

 

いろいろありますなぁ・・・メバルって魚屋で聞くと海の深いところに棲んでいるんで、釣り上げられると目玉が飛び出るんだそうだ。

しかし、結構浅そうなところの写真があるぢゃないか?ねぇ?

でも、目玉は飛び出てるぞ?!魚屋の兄ちゃん、海に潜ったことないんだな?

で、次のような絵を描いてみた。

 

左がメバル1号で、右がメバル3号。

2号は台風みたいに途中で消えちゃった。

目玉の位置、ヒレの位置などを変えている。

最初にメバル1号を作り始めて、ほぼ完成近くなってから目玉の位置が気になり始めて、急遽メバル3号の作成を開始した。

1号はしばらくほっておいた。

とりあえず、アウトラインを書き、カーボン紙とトレーシングペーパーで、銀板に転写する。

目玉の位置や、大まかな部品的な体の特徴は書いておくが、あくまで目安だ。

転写したイメージに沿って”ナメクリ”タガネでマーキングをしていく。

これをヤニ台に貼り付けて、大きなタガネで銀を寄せることから始める。

最初は兎に角、アウトラインをふっくらとまとめていくことに留意しながら、

ある程度進むと、目鼻立ちの骨格を打っていく。

だいぶ、腰も立って来たが、これからまだまだ時間が掛かる。

タガネもだんだんと細いものに代えていかなければならないが、あまり細かいものから使い始めると、作品が妙に説明的になって、つまらなくなっていくようだ。

これは絵も同じではないだろうか・・・

 

ヒレの模様も入れ、目玉もハッキリさせ、エラの周りも整備すると、大体出来上がりに近くなっていく。

タガネは本当に軽く、カナヅチも優しく打っていかないといけない。

それでも角度のキツイところなんかは、銀が伸びて薄く薄くなっているので、要注意だ。

これでよしとなったら、最後に腰をキメてから、周囲を糸鋸で切り抜く。

取りきれないタガネ跡は仕方がないので、キサゲなどで潰すか、削り取る。

ヘラで押しつぶすことも出来る場合がある。

これって邪道なんだろうかねぇ・・・・あんまりやり過ぎると、打ち出しの風情が失われるしね。

同じようにして、メバル3号を作成して、次のような奴が出来た。背びれの付け根なんか、とっても薄い。

 

なんとなく、筋張ってきて、オスみたいになったねぇ。

背びれも○岡○太郎の髪みたいにおっ立っている。

尾びれも強そうで大きくした。

2匹並べて青い布の上で泳がせると、それなりに雰囲気が出たではないか?

初めの2匹のメバルの写真のようなわけには行きませんがねぇ。

これを何に使おうかと思案しているところです。

裏張りしてブローチにするか・・・

裏張り+バチカンでペンダント・トップにするか・・・

足つけてカフリンクスにするか・・・

帯止め仕立にするか・・・

小さなカバンや財布の止め金具に仕立てるか・・・

ライターの裏表に貼り付けてみるか・・・さてさて。

ことほど左様に、結構な用途が考えられるんだけど、打ち出しという奴、結構神経が疲れて、肩もバリバリに凝るんだよね。

で、めったにやらないというのが結論だわさ。

 <Nov.15/2004>


                                                       

 

   
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