花のお江戸というところ・・・


法事と昔の仲間が集まる会があって、花のお江戸へ1年ぶりで出掛けることになった。ゆっくりいろんな人たちと飲もうと思うと、それぞれ別に夕刻の飲み場を設定しなければならず、昼間は馬鹿待ち状態になる。朝から行くところも無く、昔懐かしい町へ行ったり、かつての止まり木のような碁会所へ顔を出す。

到着して、すぐに町に出てみたら・・・・なぁ〜んと。釣堀なんてものがあった。懐かしいぢゃないか!

 

 

JRの駅から歩いて何分もいかない住宅街の真ん中にこんなものが残ってるとは思わなかった。

オイラと同じくらいの年頃のオヤジがなんだか暇を持て余して遊んでいた。釣れて来るのは金魚!小さな竿先に釣られた金魚がダラ〜ンとぶら下がる。オイラの釣りとはえれぇ違いだなぁ〜。

 

 平日の夕方とて、他には誰も居ないぞ?!

彼らを笑うのは勝手だが、オイラだってずっと東京に暮らしてリタイアすれば、こんな風になっていたかもしれないなーと思った。

それにしても・・・・・

釣堀を後にして、しばらく住宅街を散策すると、面白い家があった。住宅のキリツマの部分の空気抜きにこんな細工がしてあるではないか?思わず足を止めてしまった。

 

こういうものを考える余裕っていいですよねぇ〜。

これを注文したお施主さんの心の余裕が感じられるですよね。今頃こんなものを作ろうとする心は

どこへ行ってしまったんだろ?

 

ふらつくうちに青梅街道へ出てしまった。

昔は広い通りだなぁ〜と感心してたのに、四国の道路を見てるとなんだか狭いなぁと思うようになった。

10年の歳月、馬鹿に出来ない時間なんだ。

都バスが黄色になってた。別にイチョウが紅葉したわけではないのだが・・・・

この近くには、昔行きつけの飲み屋があった。今は閉店のようだ。平家物語は世の常か・・・

面白い常連客がカウンターにひじをつき、才気煥発なおかみさんとの丁々発止の会話が弾んでいた。

店の入り口上にある粘土細工が面白い。


翌朝早く、善福寺川沿いを散歩してみると、さくらんぼがなっている。

 

小さな実だ。

この川を眺めていると、川鵜が飛んできて小魚を食べている。

鵜は泳ぐのも上手で、こんなのが来たら雑魚もたまらない。

さらに川面を見詰めると、喰い波が生じているのが良く見えた。

まさか、東京で魚釣りの勉強をしようとは・・・・・

 川沿いの小道は歩くと気持ちよい。

 

それにしても大勢が歩いている。

東京で住む人ってどうして、こうも朝から必死になって歩くんだろうか?

美しいプロポーションのボディが欲しいのだろうか?

そうでなけりゃ、朝っぱらから余所見もせずに歩くことの意味とはなんだろうか?

歩いて体力つけて何をしようと言うのだろうか?

まさか、渓流釣りをするために体力つけてるとも思えん!

東京は空気も汚いし、仕事のストレスも溜まる。

だから兎に角歩いて気分転換と健康を維持しよう!ってことなのか?

それとも無意識のうちに歩かなければという強迫観念に取り憑かれている?

いずれにせよ、歩くことは健康に良いかも知れぬが、何のために?

の部分が不健康な気がしてならぬ。

だって、他人と目を合わせることを避けるようにして歩いて何が楽しい?

もっと、自分を見つめるような歩きをしたら?もっとゆっくりさ。


さて朝飯食ったら、吉祥寺だ。オイラも井の頭公園を散歩しようっと。

 

ここは楡の林が美しい。

若い頃、大雨の翌朝、三脚を据えて、水面に映る梅雨時の木々を写したものだった。

ここは大雨が降ると湖のように水が溜まる場所なのだ。

もう、40年近くも以前の大雨のあとの様子は、こんなだった。

 

 

木立の向こうは井の頭通りで、吸い込まれるような静かさが美しい。


さて、次は吉祥寺の町をさまようことにしようか・・・興味のある方はど〜ぞ。

 

 

   
 

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