カラスの打ち出しなど

2005年の干支は鳥だということで、カラスの打ち出しをしようと思い立ったのも、頭の中にコンラッド・ローレンツの本に出てくるコクマルガラスのイメージが強かったからだろう。この人懐っこいカラスは実に愛すべき性格の持ち主として描かれていた。

                                                                                                                                                           純銀0.8mm板からの打ち出しなので、あまり高く打ち出すと薄い部分に穴があく可能性がある。例によって、最初は全体のイメージを大切にしてアウトラインとポイントになる部分に気をつけながら打っていきます。段々と細かい部分を表現していきます。全体が出来上がったところで、毛彫りタガネで羽のテクスチャを彫ります。裏をつけてから、鳥の肩の部分にアクセントとして24金を蒸着します。次に全体を銀古美液(塩化金)でいぶしてから、ヨードチンキを塗ります(いぶしを定着させるためです)。全体を黒くしてから表面を重曹で磨いて行って、凹んだ部分はいぶしを残し、それ以外の部分には銀の光沢を与えます。<拡大画像>

    2006年は戌年ということで、市内の神社を回って狛犬をたくさん見てきました。いろんな狛犬から架空の狛犬をでっち上げて、銀板から打ち出しです。よく見ると、狛犬って、神社に向かって右側の犬は口を開けていますが、左側のは口を閉じています。阿吽を表しているのだとか。作り方は烏と同じようにします。<拡大画像>   
       

 

   
  作品集トップへ   HOME   NEXT
inserted by FC2 system